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【本】読まなければよかったと後悔するほど、社会的な「女」性について知る本。『女ぎらい』

上野千鶴子さんの著書「女ぎらい」を読みました。

女ぎらい 上野千鶴子

(しばられているような、つきささるようなデザインの表紙が目を引きます)

上野さんのファンの方からすすめていただいたうちの一冊

読むことになったきっかけは、今月初めに参加した上野千鶴子さんの講演会。帰りがけに、声をかけてくださった方が上野さんのファンとのことで、上野さんの著書のうちからすすめてくださったうちの一冊です。

上野千鶴子さんの講演会に行ってきました。明るく楽しく美しく、そして格好よく怒るのが大切。

 

上野さんの著書は、いくつか聞いたことがあるものの、実際に読むのは初めて。講演会での上野さんがとっても素敵だったので、ワクワク。 

 

▼上野さんの本の影響で、「おひとりさま」という言葉がはやりました。

▼こちらの本は、上野ゼミを受講した方が書いたもの。以前、知人から借りて読んだもの。上野先生の講義、受けるのが怖いけど受けてみたいかも…。  

私たちの意識深くに埋め込まれた「ミソジニー(女ぎらい)」という意識

こちらの本の中心は、タイトルにもある「女ぎらい(ミソジニー)」について。男性、女性にかかわらず、女を嫌う意識が、現代まで社会にあり続けてきたといったことが書かれています。

ミソジニーは「女性嫌悪」や「女性蔑視」とも言えるようです。 

男性にとっては「女性蔑視」であり、女性にとっては「自己嫌悪」。言いかえると、男性のうちこれまでの一生で、「女でなくてよかった」と胸をなでおろしたことのないもの、女性のうち「女に生まれてソンをした」と思わなかったものはいるだろうかということ。

また、女好きの男もまた「ミソジニー」であるそう。女好きの男性は、人格を含めたまるごとの女性としてよりも、女性の身体やパーツに自動的に反応しているのであり、そんな自分を嫌悪している。女に無関心でいられないことを自覚していることが、ミソジニーであるといったことが書かれていました。

 

「女好きの男」の他にも、「非モテ」、皇室、親、女子高文化、東電OL、権力などとミソジニーについて書かれています。本当はもっとあるので、よろしければ実際に目次をご覧になってみてください。 

どのテーマも重く(女子高文化は、まだ軽くて面白かったかも)、読んでいて気が滅入る章もありました。なぜなら、理解できる部分があるから。私も、少なからずミソジニーだということがわかり、読んでいて自己嫌悪になります。

 

子どものいる今は、自分自身だけのことではなく、子どもの将来を考えても気持ちが暗く、未来の社会に対して身構えてしまいました。 

ミソジニーの理論装置とは 

男は女との対関係の中で「男になる」のだ、と思っていた。まちがいだった。男は男たちの集団に同一化することをつうじて「男になる」。

 

男を「男にする」のは、他の男たちであり、男が「男になった」ことを承認するのも、他の男たちである。女はせいぜい、男が「男になる」ための手段、または「男になった」証明として与えられたりついてきたりする報酬に過ぎない。

 

これに対して、女を「女にする」のは男であり、「女になった」ことを証明するのも男である。

 

この圧倒的に非対称なメカニズムを説明してくれたのが、『男同士の絆』という本だったとのこと。まったく知らない本でしたが、読んでみたいです。 

ミソジニーを超えられる希望は?

ミソジニーは超えられるのか? 上野さんが選考委員をされている文学賞では、女と女の友情や、男と女の友情について書かれた本が最近出てきたと書かれています。これは、過去にはなかったこととも。

私が大好きな洋画についても、以前は男性が主人公であれば、必ず女性とのラブシーンがありました。最近になって、どんどんそういったシーンがなくなってきたのを感じます。先日観に行った「ミッションインポッシブル:ローグネイション」でもラブシーンは一切なく、それは気持ちが良いほどでした。

ミソジニーを超えるためには、男性にとっては自分自身と和解すること。自分の身体を他者とする男性が、自己嫌悪と闘うこと。女性にとっても、自己嫌悪と闘うことがミソジニーを超える方法といったことが書かれています。 

 

▼女同士の友情について書かれた一冊。  

▼男性と女性の友情。  

▼少女たちの友情。 

▼少女と少年の友情。 

あとがきを読んで

上にも書きましたが、読んでいて怖くなったり不安になったり、疑心暗鬼になるような本です。あとがきを読んで、著者の上野さんも重々そのことをわかって書かれていたのだなとわかり安心(?)しました。 

もし本書の読書体験が不愉快だとしたら、それはあなたがミソジニーとは何か、を知っているからにちがいない。もしそうでないとしたら、本書は見当違いで非現実的な記述に満ちていることになる。そうであったらどんなによいだろうか……。へええ、信じらんなーい、こんなばかげた時代があったなんて、と読者が呆れてくれたら、わたしが述べたことはすべて過去に属することになるだろうに。

 

私にはミソジニーがあります。でも、違和感を感じるところも幸いながらありました。それは、時代が少しずつ変わってきたからか。 恐ろしい概念「ミソジニー」。恐れながらも、この本を読んだことで、少しでも客観的にとらえられたらと思います。

少し厚い本ですが、読みやすく、ところどころにユーモアを感じる文章もあって、ぶじ読み終えることができました。

ホラーとは違う、アカデミックな不愉快な体験、怖い体験をしたい方におすすめ。女性とは何か、男性とは何かと疑問に思っている方には、本の内容にハマるとしばらくひきずってしまうかもしれません。 私はひきずっています。

 

 

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