ゆるりまいさんの人気シリーズ『わたしのウチには、なんにもない。4』を読みました。
遺品整理からわかってくる、本当に大事なモノとは
シリーズ第4作目は、片づけや整理整頓というより、人と物とのつながりかたを考えさせられる内容でした。
冒頭は、おばあちゃんとの永遠の別れから。
おばあちゃんの意識が遠のく瞬間、「これまでケンカしてごめんね、ありがとう」と、ゆるりさんたちご家族がおばあちゃんにお別れをいう場面では、思わず涙が出てしまいました…。
戦後モノのなかった時代、長く大事につかう時代に生きてきたおばあちゃんと、あっという間にモノや情報が増え、モノとの付き合い方を改めなくてはならなくなったまいさん。二世代違うだけでも、ずいぶんと世界が変わることに驚かされます。
おばあちゃんは、人からいただいた万年筆や香水、高級石けんなどを使わず大事にとってありました。しかし、いざ開けてみると、万年筆はすでに錆びて使えなくなっている。大事にとっておくことは、モノにとって決して幸せな扱いではない、と気づかされます。
おばあちゃんが本当に大事にしていたものは、留学中の思い出の品や、大好きだったお父様の持ち物、写真アルバム。人にとって大事なモノとは、思い出がたくさん詰まったものだけ。そんなこともわかりました。
思い出を一緒につくっていける物と暮らしたい
気に入っていないもの、不要なもの、代わりのあるもの。毎日を一緒に暮らしていくのは、そういったものではなく、思い出を一緒につくっていけるような物でありたいです。
また、我が家では写真を撮りっぱなしにすることが多いのですが、年末などにはデータをまとめてアルバムをつくりたいなと改めて思いました。
自分が死ぬときに、お棺に入れてもらうのはお花だけで良いと思っています。その代り、生きているうちは物を持つことも思い出も、思いっきり楽しみたい。そのために、これからも物とのつきあいかたを考えていこうと思います。
まずは「極限まで減らした!」と言ってみたい!
▼読書で毎日を面白くするヒント